しっかりと対策して家を守ろう! 塗装による錆対策の方法とは

しっかりと対策して家を守ろう! 塗装による錆対策の方法とは

家の外壁には基本的に金属が使用されているため、雨風にさらされることによって徐々に錆びてしまいます。見た目も悪くなりますし、家の強度にも影響するためしっかりとした対策が必要です。今回は外壁の錆について、原因や塗装による対策などをご紹介いたします。

錆(サビ)とは

錆というのは、金属が腐食する過程で発生する「金属酸化物」のことです。または腐食生成物ともいいます。腐食は化学反応によって物などが本来の状態から損なわれてしまうことを指します。錆と聞くと思い浮かべるのは鉄が全面的に腐食した状態のことでしょう。一般的に錆の色は茶色や黄色、茶褐色で、錆の厚みや大きさなどは、物や腐食状態によって異なります。

金属が腐食して錆が発生してしまうまでのメカニズムについてですが、水と酵素が重要となります。雨などによって鉄に水分が付着した場合に、鉄表面の水分が空気中の酵素を吸収します。この水と酵素の化学反応が鉄の成分に対して作用することで、錆が発生します。直接的に鉄に水分が付着しなくても、湿度が60%以上の場合でも錆びてしまう環境となるので要注意です。

また、水分の中でも電気伝導率が高い水分ほど腐食しやすいといわれています。電気伝導率というのは物の電気の通しやすさを表した値のことで、水道水はとても電気伝導率が高いので腐食しやすいことになります。反対に純水は電気伝導率が低いので腐食しにくい水分です。

外壁塗装に錆ができる原因

通常家の外壁工事のときに、十分なほど防錆加工を施しますので、そう簡単には錆びることはありません。とはいえ、数年経過した段階で錆びてしまうことがあるのですが、その場合には原因となるいくつかの要素が関係している可能性が高いです。その要素とは以下の通りです。

手抜き工事

基本的に外壁塗装の塗り回数は3回とされています。実際には塗料などの違いによって回数も変動しますが、十分な防水効果を得る回数としては3回となります。しかし、中には塗料コストあるいは作業コスト削減のためなのか、1〜2回の塗りだけにしてしまうケースが存在します。これはどう考えても手抜き工事に該当します。

その他ほかも、「素地調整」と呼ばれる塗装を行う前段階の工程を省いてしまっていたり、錆を防ぐための薬剤の塗布がしっかりとされていなかったり、といった手抜き工事によって錆が生まれてしまうことも少なくありません。

もらい錆

あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんが「もらい錆」もよくあるケースの一つです。その名の通り、すでに錆が発生してしまっている箇所から風や雨の影響によって、金属が含まれていない素材や錆びにくい素材に対して錆が移ってしまい、その箇所から徐々に錆びてしまいます。

外壁の近くに自転車や脚立、照明やホースなどを置いているご家庭も多いかと思いますが、まさにそれがもらい錆のもとになり得るものです。それらのものを外壁から遠ざけるようにすることで、極力もらい錆によって外壁へダメージを与えることを防止できます。

経年劣化

手抜きなくしっかりと防錆加工を施していた場合であっても、時間の経過とともに経年劣化が起こり、錆びてしまうようになる場合があります。施工直後からしばらくは塗料の効果によって守られているものの、時間が経つにつれて水をはじく力が低下し、表面に水分が付着しやすくなっていくことで、酵素との化学反応が起こり、錆びてしまうわけです。

外壁の錆対策

外壁は常に雨風にさらされることになる部分ですので、防錆加工は必須となります。はじめにしっかりと対策を講じておくことによって、防錆効果を少しでも長く持続させることができます。

まずは基本中の基本である「防錆塗料を塗布する」という対策です。防錆塗料を金属などに塗布することで表面に塗膜が張った状態となります。バリアのようにコーティングされるため、水分や酵素などの錆を生み出す原因となるものをすべてシャットアウトして守ります。

注意点は、錆びている部分に塗布しても意味がないことです。錆びていない部分に塗布して防ぐものですので、錆びている部分に塗布しても元の状態へ修復はできません。また、防錆塗料にはいくつかの種類がありますが、「エポキシ樹脂系」が総合的に最も優れており、おすすめです。

もしもすでに錆びてしまっている箇所を発見した場合に、それが赤錆であればリン酸などの酸が効果的です。クエン酸でも問題ありませんが、リン酸のほうが高い効果を発揮するので、錆の進行具合によって使い分けます。

錆を落とす方法

万が一、外壁が錆びてしまっていた場合ですが、ご自身の手によって錆を落とすことも可能です。程度によってはプロの業者に依頼したほうがいいケースもありますので、まずはこれからご紹介する方法をお試しになった上で、それでも効果がなさそうであれば業者に依頼するといった流れがよいでしょう。

手順としては、まずはホースなどの水流で錆を洗い流します。軽度の錆であればこれだけで落とすことが可能です。これでもだめな場合には、錆用洗剤を使用してください。スポンジなど柔らかい素材のものを使い、優しく丁寧に洗剤で錆を落とします。

これでも錆が落とせなく、外壁内部にまで進行している場合には迷わず業者に依頼をしましょう。

まとめ

事前にしっかりと対策をしておくことで錆びにくい外壁にすることが可能です。錆止めの塗料を塗装することで水分や酵素が付着しにくくなるため、錆の発生を抑えます。新築だけでなくリフォームのタイミングでもしっかりと見直しを行うと効果的です。

「有限会社 小原建装」では短い工期で高品質の塗装を行っております。妥協のない防錆加工をいたします。外壁塗装をご検討の折は気軽にお問い合わせください。